食塩水などを電気分解して電解水を生成する装置は、その構造により3つに分類されています。当社の電解水生成装置「アクアプリータ」は3室型、卓上形電解除菌水メーカー「アクアプリータミニ」は1室型となります。
電解水生成装置の構造は、電解分解する室内が隔膜で仕切られているか、何枚の隔膜で仕切られているかによって、1室型・2室型・3室型に分類されます。
1室型電解水生成装置とは、+電極と−電極が隔膜で仕切られていない装置です。材料は、少量の塩酸水、または塩酸と塩化ナトリウム水溶液の混合液で、これらを電気分解することで、微酸性電解水を生成します。生成水すべてが酸性の除菌水であることが特徴です。
2室型電解水生成装置とは、水と塩を電気分解することで酸性性とアルカリ性の両方の電解水を同時に生成する装置です。装置内を+電極の室と−電極の室に1つの隔膜で仕切ることで、それぞれの室で酸性電解水とアルカリ性電解水を同時に生成することができます。2室型は3室型が違い、生成室内に塩の成分が入ってしまうため、生成水にも塩分が含まれます。そのため、3室型に比べて、塩残りによるサビの発生リスクがあります。
3室型電解水生成装置とは、2室型同様、水と塩を電気分解することで酸性性とアルカリ性の両方の電解水を同時に生成する装置です。+電極を入れた室と−電極を入れた室を2つの隔膜で仕切り、中央の室に食塩水を入れ、電極を入れたそれぞれの室は純水のみの状態から稼働させます。そのため、+電極室ではナトリウムイオンが存在せず、−電極型では塩素イオンが存在しないため、食塩を含まない純度の高い酸性電解水とアルカリ性電解水を同時に生成することができます。
1室型の場合、原材料に希塩酸または塩酸と塩化ナトリウム水溶液の混合液が必要ですが、3室型の原材料は塩(塩化ナトリウム)と水、電気のみです。薬品を使わないため、ランニングコストも安価です。
3室型電解水生成装置は、+電極を入れた室と−電極を入れた室を2つの隔膜で仕切ることで、生成室内に食塩水の塩分が入ることがなく、生成する酸性とアルカリ性の水には、水道水と同じ程度の塩分しか含みません。そのため、機材がサビにくい特徴があります。機材のサビによる異物混入の対策にも繋がることで、食品加工工場などで三室型電解水生成装置が注目されています。
1室型は除菌・消臭効果のある微酸性電解水のみを生成しますが、2室型と3室型は酸性電解水と同時に、洗浄効果のあるアルカリ性電解水を生成します。酸性電解水は除菌・消臭に、アルカリ性電解水は油脂洗浄に効果があり、2つの特徴をもった電解水を利用することで、さらにコストメリットが大きくなり、作業負担も軽減されます。